旅行貯金をしなくなった彼とは、その後お別れしました。
当たり前ですよね。
それからしばらく、約1年くらい?
面倒くさくて、誰と付き合うこともなく、夜景ともしばらく離れていました。
何気なく、友達と飲みに行った週末。
めずらしく梅田で飲むことに(いつもはミナミこと難波が縄張りなわたし)。
たまには雰囲気を出して、と、高いビルの27階で飲むことに。
ここは、母親に教えてもらった夜景が綺麗な穴場のバー。
カクテルもオシャレで美味しくて、最高。
でも、価格はそれほど高くない。
ボーナスが入った、ご褒美くらいのもの。
カウンターで、イケメンの店員さんと会話を楽しんでいると、後ろで、

「おっ!」

という声。
男の人が2人。
知らない人?
もしかして、どこぞの飲み会で会ったことある?
考えること、束の間。
隣りの友達と会話を始めたではないか。
なぁんだ。
と、前に向き直して、またグラスに口をつける。
すると。
なぜか、その2人と一緒に飲むことになっていた。 しばらく、友達とその先輩らしき人と仕事の話しで
盛り上がっていたけれど、気を使ってか、わたしに話しをふってくる。
うっとおしい・・・。
最初はそんな風に思っていたけれど、
いやいやながらも話してくると、それなりに盛り上がってきて、
閉店まぎわには打ち解けた状態だった。
ラストオーダーを注文したころ、友達がつぶやく。
「せっかく27階なのに、夜景を忘れてた・・・。」
やっちまった。
せっかくの楽しい雰囲気がくずれつつあったけれど、
「邪魔して悪かったね。今度、夜景見に連れてってあげるよ。」
という、友達の先輩の声で再び盛り上がる。
そして、後日、本当に夜景ツアーが実現したのだった。
せっかくなので、と、朝早くに待ち合わせをして遊園地へ。
夕方まで、フリーパスでアトラクションを楽しむ。
軽くパスタで晩ご飯を済ませ、いざ夜景スポットへ。
ところが・・・。
遊び疲れたわたしと友達は、先輩の車の中で眠りこけてしまったのです。
車が止まって、起こされたわたしと友達はびっくり。
いつの間に、山を登ってきたのか、目の前には夜景が広がっていた。
「わぁー・・・」
と言ったあとは、しばし無言。
だって、綺麗なんだもん。
我に返ったわたしたちは、さっそく車外へ飛び出し、
もっと夜景が綺麗に見えそうな場所を探して回った。
ただ、残念だったのが、山の上だからか、光の位置が遠く、
携帯カメラでは上手に撮影できなかった。
そこへ着くまで、眠りこけていたわたしと友達は、当然そこがどこなのか、
知るすべはなく、帰りの車の中で、“芦有ドライブウェイ”
の展望台だと知ったのです。
先輩、綺麗な夜景をありがとう。